国史跡 道後公園湯築城跡 The Ruin of Yuzukijo-Castle Site (Dogo Kouen Park)

日本の歴史公園100選 道後公園

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公園概要

 道後公園(湯築城跡)は、道後温泉で有名な愛媛県松山市の道後地区にある面積約8.5haの県立都市公園で、松山城から東へ2km、JR松山駅から東へ3.5kmの距離に位置しています。
 道後公園の地形は、直径約350mのほぼ円形状で、中央部は30m程度の高さの丘陵地となっています。公園全域が、中世伊予の守護河野氏の居城として、14世紀前半から16世紀後半にかけての250年間存続した城跡であり、堀や土塁(どるい)など城の地割(じわり)が当時の姿のままよく残っています。外周は湯築城の外堀で囲まれ、丘陵部を取り巻くように内堀が巡っています。
 この公園は、地元住民や観光客の散策や休息の場として利用されているほか、桜の名所となっており、多くの人が花見などに訪れ広く親しまれています。公園の一角には松山市立子規記念博物館があり、正岡子規の俳句、短歌、小説、水彩画などのほか、松山と関わりの深い文化人などの資料が収集・展示されており、松山の伝統文化や文学についての認識と理解を深めることのできる場となっています。
 道後は古くから開けていた地域で、道後温泉は三千年の歴史をもつ日本最古の温泉といわれています。公園周辺には、四国遍路八十八か所第51番札所の石手寺や、伊佐爾波(いさにわ)神社、一遍(いっぺん)上人の生誕地といわれる宝厳寺(ほうごんじ)など歴史のある社寺も多く、愛媛を代表する歴史・文化・観光の中心地となっています。公園の近くにある道後温泉本館は、明治27年(1894年)に建造されたもので、伝統的な和風建築に西洋建築技術を取り入れた木造三階建の建物であり、国の重要文化財に指定されています。
 公園内南側の動物園のあった区域では、昭和62年(1987年)10月に動物園が閉園した後、埋蔵文化財発掘調査を実施したところ、中世当時の湯築城の武家屋敷跡や土塀跡、道、排水溝などの遺構や、陶磁器などの遺物が数多く出土しました。このため、武家屋敷や土塀の復元などを内容とする文化財を生かした公園として平成10年(1998年)度~平成13年(2001年)度にかけて整備を行い、平成14年(2002年)4月、リニューアルオープンしました。

公園概要写真2

展望台からは、松山平野が見渡せ、遠くには瀬戸内海の島々も望むことができます。

公園概要写真3

公園内に置かれた石造湯釜(県指定文化財・通称「湯釜薬師」)の宝珠には、河野通有の依頼により一遍上人が「南無阿弥陀仏」と書いたとされます。また、河野通直の命による温泉の効験の刻文も残る貴重な文化財です。